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2017年7月29日土曜日

ラヴクラフト好きならまちがいなく楽しめそうな絵本「はらぺこクトゥルフむし」


 はらペコの邪神、やりたい放題。
 青木無常でありんす。

邪神(素材使用)


 ホラー好きならいまさら解説の要もございませぬでしょうが、20世紀初頭に「宇宙的恐怖(コズミック・ホラー)」などと称されるSF要素を含んだホラー小説群を創出した巨頭。

 それがハワード・フィリップス・ラヴクラフト(通称H・P・L)であります。

 人間など虫けら程度にさえ意に介さない邪悪かつ狂猛きわまる邪神を主体とした創作神話を立ち上げた異能の作家であり。

 彼の描いたクトゥルー神話、あるいはクトゥルフ神話等と呼ばれる暗黒神話群の背景に描かれた異様な世界観は、存命時から熱狂的な追随者を生み出しつづけ、高弟を自称するダーレスという男によって体系化され、関連作品もまた次からつぎへと今なお生み出されつづけており…

 ラヴクラフトウイルスの感染者は世界中に拡大、現代もまた増殖しつづけてやまない脅威の存在であるのです。

 その、ラヴクラフトが創始した神話の主要キャラ(?)であり神話群の総称を担ってもいる「クトゥルフ」なる邪神を主人公にした、すさまじくマニアックな絵本が発表されているのでございますよ。



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カラパイア 2016年06月05日
これは大人も楽しめる!シュールな絵本「はらぺこクトゥルフむし」
http://karapaia.com/archives/52219068.html


 そもそもこの「はらぺこクトゥルフむし」という奇怪な絵本自体にも、元ネタの絵本が存在します。

 その絵本とは、エリック・カールというかたが1969年に出版した「はらぺこあおむし」という作品。

日曜日の朝に生まれたあおむしが毎日ムシャムシャといろんなものを食べまくり、最後には立派な美しい蝶へと変身する。
という内容だそうで、もちろん子ども向けの絵本らしいのですが。

 このエリック・カールさんというひとが、
この絵本のを様々な設定で自由に使用していいという許可を
みずから出していらしたんだそうな。太っ腹ですな。創作者として。

 なので、もともとさまざまなパロディバージョンが存在する絵本なのだそうです。

むし(素材使用)


 つまり「はらぺこクトゥルフむし」もまた、そういったパロディとしてベン・マンドというひとの手により創出された作品のひとつ、というわけでございますな。

 クラウドファンディングでも有名どころの「キックスターター」で資金を募集し、目標額をはるかに上回る金額を達成して商品化されたという経緯もあるそうです。

 驚いたことに、動画までありました。

 著作権的に問題がないのか若干不安はありますが、あまりにもおもしろいので埋め込まさせていただきます。


The Very Hungry Cthulhupillar



 削除とかされてたらご勘弁を。

 ナレーションは英語ですが、カラパイアの記事には全訳らしき部分も見受けられますので、ご興味があればこちらをご参照ください(それにしてもホントに著作権大丈夫なのかな、こういう部分でも)。

 まあ原作の展開をベースに、クトゥルフ神話特有のネタをこれでもかと詰め込んで作品に仕立てあげてしまった力業が光りまくりの逸品となっておりますのでございますよ。




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 クトゥルフが封印された邪悪な海底都市ルルイエは邪神の目覚めとともに再浮上すると伝えられる迷惑きわまりない「聖地」なのですが、物語はここから始まる。

 伝説どおりに星辰が正しい位置についた日、はらぺこクトゥルフが「ぽんと」飛び出してきて、あとは空腹を満たすためにとにかく喰ってくって喰いまくるだけ。(`▽´)

 そのラインナップ、邪神の崇拝者、古物収集家、チャールズ・デクスター・ウォードの箱、不気味な彫刻、エーリッヒ・ツァンの楽譜、それから一気にショゴス、「ひどく硬い」古のもの、ティリングハストマシーン、深きものども、宇宙の色、人面ネズミ、脳缶、ガグ、ピックマンの絵、ミ=ゴとつづく。

 作品に触れたことがなければイミフな単語がならんでいることでしょうが、それぞれ神話作品に出てくる登場人物や小道具大道具、邪神や邪神に敵対する邪神とか要するにネタの集積のようなものです。(`▽´)

 正直私も知らないもののほうが多い。

 で、あげくのはてにクトゥルフは腹を壊してしまうわけですが、おそらくこれは原作絵本の展開に則ったのでしょう。

邪都(素材使用)


 最後に
禁じられた立派な学術書
(おそらく「ネクロノミコン」=クトゥルフ神話には欠かせない重要アイテムで架空の書物)を貪り喰ってとてつもなく巨大になりルルイエに戻ってまた数十億年(!)の眠りに入り…

 最後には眠りから覚めたクトゥルフが「世界を食べ」て、めでたしめでたし。



 どこがめでたいんじゃいっと罵声がきこえてきそうですが、クトゥルフ神話の終わりかたはこれでよいのです。正統です。(`▽´)



 謎のアラビア人が著した怪しげな魔道書が押入れから突如出現本日は以上。
 最後まで読んでくれてありがとう。
 それでは、また~(^_^)/~~






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